こんにちは!
マドレボニータの山本です。
先週末「カップルで学ぶ産後ケア〜産後クライシスを乗り切ろう〜」を開催しました。
この日は、まもなく出産を控えたマタニティカップルから、産後のカップルまで、3組のみなさまにご参加いただきました。
その講座のお申し込みの際、予定帝王切開でご出産されるAさんから、こんな質問をいただきました。
「帝王切開についての事前のご質問なのですが、予後が違う程度しかあまり具体的なイメージがなく、もし産後にかけて経膣分娩との違いや注意すべき点がありましたらご教示いただければと思います。」
私自身、2度の出産を経験していますが、帝王切開の経験はありません。
これまでも本を読んだり、経験者の皆さんに色々お聞きしながら、知識を集めてきてはいましたが、ここはインストラクター仲間にも聞いてみよう!!!と、団体内のチャットに投げかけたところ、当日アシスタントに入ってくれた岡田・井端 両インストラクターからは経験談が、そして助産師でもある中川からも、たくさんの経験と知恵が集まってきたので、みなさんにシェアしたいと思います。
出来るだけ、生の声をお伝えしたいなと思ったので、その時のチャットをそのままご紹介しますね。
山本:
お疲れ様です!明日のカップル講座にお申し込みいただいた方からこんなメッセージをいただきました。「逆子による帝王切開を予定しています。産後についてもし帝王切開のお話も伺えると嬉しいです。」と。私は帝王切開の経験がないのですが、経験ある方はいますか?もしいらっしゃったら、少しお話を聞かせていただければと思うので、お知らせください。
岡田:
帝王切開、2回やってますのでお役に立てるなら!
井端:
私も第1子帝王切開、第2子経膣分娩(Vバック)です〜。
山本:
なんと心強い!!!Vバックについてはあずちゃんに聞ける!とメモしておきます^^
中川:
私の産前オンライン教室では、麻酔を受ける時のコツもお伝えしております。あずちゃん、Vバックだったんだ!だんだんと受け入れる病院が少なくなっていると思われるので、貴重な体験談ですね。
井端:
なっちゃん、麻酔のコツとはさすがだあ。Vバック、少なくなってるんですね。「大きい病院ならできますよ」と言ってはダメですね、アップデートしなきゃだー!
中川:
今はそのような現場から離れているので参考程度にはまりますが、一般的には自己血輸血や輸血用の血液を確保したり、新生児のバックアップ体制が必要だったり、可能な病院が元々少ないのもあって。「当院で帝王切開された方に限る」とか、条件がある場合もあります。
岡田:
もう12年前だけど、武蔵小杉に住んでいて、Vバックできる病院なくて渋谷で出産しました。そのさらに前16年前は小杉の日医大でできてそこで出産したんだけど撤退したのよね。というふうにVバック受け入れ病院はどんどん減っているというのが私の認識。でしたが、今はまた違うのかも。
1人目と4人目が帝王切開で、どちらも良いところがあるとおもっている。予後の違いは…思い浮かぶことはシリコンテープは妊娠中に買っておいた。
産後は私は大腸と癒着が残った(原因はわからないけどやっぱり産後は安静大事なだとおもった)。帝王切開でよかったのは一緒に卵管結さくできたこと(この歳で4人産んでなきゃやらないかな)
あ、あとあれだ。
手術室入るからコンタクト外して、メガネ忘れて、産まれたての顔見るの大変だった!
あとカメラの持ち込みできるかとかね。手術室の立ち会いできるところもあるのかな?1人目のブラジルの時は夫が立ち会ったのだけど。(※れいこっぴはブラジルで出産経験あり)
中川:
れいこっぴ、メガネあるある!私らも手術室から、お部屋に取りに走ったりするする(笑)
お腹の中に癒着が残ったんですね。確かに癒着は珍しいことではない気がします。
病院によりますが、現在は癒着防止シートを使う病院が多くなっているかも?シートを使用した方のリピート帝王切開の時に「癒着が少ない気がする」と、ドクター達が言ってたことがありました。
手術説明を受けるときに「癒着がおこることがあると聞きました。癒着防止シートというものがあるそうですが、こちらではどうしてますか?」と聞いてみると、使われているかどうかわかるかもしれません。不要なのか必要なのかについても説明してもらえると安心できるんじゃないかな。
あとは、術後身の回りのものを手に取りやすいように、なんかS字フックをベッド柵につけて、ミニバックみたいなものに、必要なものを入れている患者さんもいます。便利かも。
今は横切開なので、どれほど効果を感じるか個人差はありそうですが、晒しをお腹に巻いてサポートすると、痛みがましになるという方法もあります。なんかそういうサポート腹巻きも売ってます。
れいこっぴが言っているテープも、最近色々出ていて、病院で販売していたり、薬局でも色んなタイプのものがあるので、リサーチしておくのも良いかもしれません。
帝王切開はどうしても腹筋を傷つけるので産後、腹筋の回復は焦らずに、そして、産後ケア教室でしっかりと回復させて欲しいです。経膣分娩の骨盤底筋のダメージと、なんら変わらないんです、いや、場合によってはそれ以上かもしれません。
あと、麻酔後の頭痛予防にはカフェインが効く場合があるので、1日一杯程度のコーヒーや紅茶を飲めるように準備しておくのもおすすめです。そして、3日くらいは、座って頭が高くなる時間を少なくして、できるだけ横になるほうが、頭痛を予防できます。じっとしていているのも血栓症のリスクが上がるので、塩梅が難しいところですが。。。
オペ中赤ちゃんを生み出す時に、医師から結構な力でお腹をおされる場合があります。押されるとお腹にチカラを入れたくなりますが、はぁーと口から息を吐いて、お腹の力をぬいて!そうするとドクターが赤ちゃんをチュルンと支えて生み出しやすくなりますよ。
オペ中に吐き気がするとか、気持ち悪いとかも、我慢せずに言ってください。ちょっと気持ち悪いけど吐くほどではない、とか言ってもらえるほうが、我慢してほしくないし、医療者サイドとしては対応に備えられるので、助かります!
痛み止めもだいたい2種類くらいはスタンバイしてますんで、我慢し過ぎず、相談してください。
赤ちゃんはしばらく保育器で様子をみる病院もありますが、術後1時間くらいたったら、おっぱいを吸わせたり、しばらく赤ちゃんと添い寝したりする場合もあります。このあたりはバースプランで相談できるかと。
点滴で顔や脚が浮腫むけど、落ち着いてくるから大丈夫!
弾性ソックスも準備されるか準備するよう言われるんじゃないかな? その際は浮腫むことを考慮してキツキツサイズじゃないほうが良いと思います。ゆるすぎても意味ないけれど。
あと、逆子で生まれてくる赤ちゃんは、最初にお尻から出てくるのですが、この姿が可愛いらしくて。。まぁるいお尻が見えたときの可愛いさと言ったら(笑)。人様のお尻を見て可愛いなんて、失礼な気もするのですが、可愛いと思ってしまいます。
産まれてすぐの「生まれたぁん?私!」という反応やら、「あれ?私、ひょっとしてお母さんから生まれました?」って驚いてる?って思えてしまう反応やら、一人ひとり違っていて(こちらとしては焦る場面も時にはありますが)がんばったねーと思ってしまう、そんな感じです。
などなど、長くなりましたが、あくまでも私の経験から感じたことをお話しました。
病院によっても違いがあるので、その時の疑問や不安を遠慮せずお話しされると、いいんじゃないかなと思います。もし何かこれらにまつわる質問が出たら参考にしてください。
岡田:
すごい!帝王切開する側の貴重なお話!ありがたい!!ありがとうー!うっかりもう1人産みたくなった。
山本:
いやぁ、たくさんの学び!これだけで1講座できちゃうんじゃないかってくらい!!ありがとうございました!
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いかがでしたでしょうか??
今や5人に1人、20%の方が帝王切開で出産をすると言われています。
あらかじめ予定されている場合は心の準備もできますが、緊急で帝王切開をし、その出産自体を受け入れられず、周りからもそんな気持ちを理解されずに苦しんでいる方が多いというお話もよく聞きます。
出産の形は本当に十人十色で、一つとして同じものがありません。
しかも、時代の移り変わりとともに、どんどん情報は変化していきます。
ただ、帝王切開に関しては十分な情報が少なく、今回のように不安いっぱいの妊婦さんにも多く出会います。
でも、今回こうしてAさんが質問を寄せてくださったことで、「Aさんの力になりたい!!」とこんなにもたくさんの知識が集まってきました。
今回のAさんの問いかけは、私たちインストラクターにとっても大きな学びとなり、今度は同じように不安になっている方にお伝えできる知識となっていきます。
私たちも自分の経験だけに頼ることなく、日々こうして、お互いの知見を持ち寄りながら、そして現場で出会う妊産婦さんたちにも経験談を聞かせていただきながら、知識のアップデートを重ねていっています。
そう思うと、「知らないから聞く」ということは全然恥ずかしいことではないですし、むしろ多くの人の力にもなる、素敵な第一歩ですよね!!!
Aさんには本当に感謝しかありません。
聞いてくださり、本当にありがとうございました。
このケースに当てまらないこともあるかもしれませんが、Aさんや、これを読んでくださった方の不安が少しでも軽くなって、赤ちゃんを迎えられますように・・・。
他にも、帝王切開についてもっと知りたい!という方には、おすすめの本があります。
それは、竹内正人さん・細田恭子さん・横手直美さん 編著の『ママのための帝王切開の本』と『帝王切開で出産したママに贈る30のエール: もやもやを消し、自分らしさを取り戻』という本です。
とっても温かくて、包み込んでくれるような1冊。
私も折に触れて、読み直しています!ぜひ読んでみてくださいね。
最後に!
今後のカップル講座のご案内です。
不安や質問など、ぜひ遠慮なくお聞かせくださいね。
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「カップルで学ぶ産後ケア〜産後クライシスを乗り切ろう〜」
◆日 時◆
6月25日(日)9:30-11:00 (担当:平野)
7月29日(土)10:00-11:30 (担当:岡田)
Zoom(オンライン)にて、ご自宅から参加していただきます。
◆対 象◆ 妊娠中のカップル〜産後1年未満のカップル
(※1ヶ月健診が無事に終わってからご参加ください)
◆定 員◆ 5組
◆参加費◆ 無料
※NIKEさまのサポートにより3,000円全額補助となります
◆準備していただくもの◆
・オンライン接続できるスマホやPC、タブレット
・飲み物
・(必要な方)メモと筆記用具
◆お申し込みはこちらから◆
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